[レポート] Odoo Experience 2019 初日のKeynote 〜Odoo 13のリリース #ERP #CRM
Bonjour! ベルギーから伊藤です。
オープンソースのERP/CRMソフトウェア、Odooのイベント、Odoo Experience 2019 に来ています。ブリュッセルから少しはずれのLouvain-La-Neuve(読めない)で3日間開催されており、約5000人サインアップされているそうです。
このブログでは、その初日のキーノート、CEO/創立者のFabien PinckaersによるOpening Keynote - Unveiling Odoo 13 をレポートします。YouTubeでこちらからも視聴可能です。
新バージョン Odoo 13 のアナウンス
アップデート
- Websiteのデフォルトのデザインを美しく
- ブログ、フォーラム、イベントなど
- すべての公式テーマはオープンソースで無料
- Sitesのブロックの変更も直感的に
- メニューやフッターなどの各ブロックもドラッグ&ドロップ等でLook&Feelな編集画面に
- 複数企業の一括管理
- 右上からアカウント切り替えが可能に
- 見積もり作成のアップデート(Sales - Quotation)
- 製品を指定し、アイコンクリックで小さいダイアログから在庫状況が確認可能
- さらに、リンクから配送時期の分析に飛べる
- 関連製品のサジェスチョン
- その場でドキュメントのカラム調整(追加・削除)
- フォーム入力で、+ー*/を使って計算が可能に
新しいApp
SMS Marketing
- 指定した対象にSMSの送信
- SMS送信から、リードを得た/売上になった数も可視化
Social Marketing
- 異なるSNSアカウントを1つのページで一緒に管理
- 例えば、Twitter(@xxxのTweet、Keyword #odoo)、Facebook(@xxxのページ)
- 複数SNSに同時に投稿(スケジュールも)
- プッシュ通知(スケジュールや地域の指定も)
- ビジター追跡(ビジターの状況に応じてLive Chatの設定)
Field Service
メンテナンスや修理の会社でエンジニア向けのサービスです。
- 顧客スケジュールの管理
- モバイルアプリで顧客の情報、地図・ルートを表示
- 製品元、モデル等を入力するフォーム、問題に応じた動的なフォームが用意される。
- 対応中の時間のトラッキングも
- 作業者・顧客の電子署名
- 記録から請求書発行
Rental
- 見積もり・請求書作成
- 製品の予約状況確認
- 製品の追加、延滞料もそれぞれ指定可能
社員向けの新しいApp
Referrals
- リクルートメントは紹介が強い;しかし特に大きい企業の場合、紹介とリワードの管理が大変
- モバイル/ウェブのアプリで、ポジションのリンクコピー、SNSシェア、そこからの応募が確認可能
- Recruitment から応募が処理されると、ポイントやアバターのリワードが得られる
- ポイントを集めてリワードをゲットさせられる
Employees の契約書サポート
- 車、インターネット、スマホ等の料金、その上での希望給与、有休日数を指定
- 自動でTaxを計算してくれ、確認可能
- 記入内容から契約書を作成、電子署名
eLearning
Odoo自身のラーニングマテリアルが無料で提供されていますが、これをサービスとして形にしたようです。
- Teacherとしてコースを提供
- スライド、Webページ、動画などをアップロードして公開
- クイズを導入し、リワードを与えることも
- StudentのProgressやCertificationがまとめられる
- Certificateの発行も
Planning
- ポジションごとの可能シフト、予定を1ページで確認(レストランでバーテンダー、シェフなど)
- 一斉にメール送信してシフト調整を依頼可能
Lunch
- 社員のランチを一括集計、一人一人に聞かなくても良く、Company Meetingにも
- Vegeなどオプション指定も
Time Off
- 休暇の一括確認
- マネージャーは承認時に、同時期に同じチームで休暇を取る者が確認できる
Accounting に関するアップデート
ここからはCTOのAntony Lesuisseによるトークです。
- PDFのOCR認識の正確性向上: 92.5%
- 請求書の行とJournalのアイテムが一つになり、タブ切り替えで確認できるように!!
- General Ledger をクリックで、関連ファイルを確認できる
- Odoo 12から13で速度が5倍に
- Google Speed Test で99をマーク
- 下の図の赤が12、青が13、だいたいのアクションで圧倒的短縮
終わりに
今回の速度改善の導入には、社員ができないと思っていた状況で、CEOが自らPoCでコーディングして実現して、エンジニアを動かしたとのこと。Yokota de Go を始め出したうちの社長に通じるものがある気がしました。
Odoo 12を会計ツールとしてPoCで利用しているところですが、SaaSによってはこういったアップデートの際にインターフェイス自体もかっこよくリフレッシュしたりして、機能はそこまで変わらないのにデザインが変わって慣れない部分があることがあります。Odoo 13ではシンプルなデザインはそのまま、大幅な変更や細かな便利機能が追加されたように思います。
また他のセッションのレポートもして参りたいと思います。
Voilà!